日学には、下記の様な創業者訓・経営理念そして行動指針があります。
朝礼の時には「経営理念」と「行動指針」を、年末年始や全国店所長会議、賞与支給式など、公式行事の際はこれらに先立って「創業者訓」を唱和します。

創業者訓の「敬天愛人(けいてんあいじん)」は、書き下し文にすると「天を敬(うやま)い、人を愛す」と読みます。
かの西郷隆盛が好んでよく使ったとされ、わかりやすくいうと、
「天から与えられた『天命』を受け入れ、それを与えてくれた天を敬いなさい。そして天がすべての人に平等に慈愛を施すように、自らも他人に対して慈愛をもって接しなさい」という意味です。
なかなか難しいことですよね。
「天命」は「運命」とほぼ同意語で使われることもありますが、ここでは「天から与えられた使命」という意味が強いです。
いずれにしても、嫌なこと・つらいことがあれば、人は運命を呪いたくなるものだし、今自分がやっていることは、果たして「天が与えたもうた使命、あるいは天職」なのかどうかも、確信が持てない人の方が多いのではないでしょうか。
「全ての人に愛をもって接する」って、「イエス・キリストかよっ!」と思ってしまいます。
私のおじいちゃんである、創業者・吉田富雄(故人)が、あまたある言葉の中から、なぜこの言葉を座右の銘とし、創業者訓(当初は「社是」)にしたのか、本人から聞くすべはもはやありませんが、私はこんな風に受け止めています。
「会社を経営する以上、経営者は社員やお得意先様、仕入先など、多くのステークホルダー(利害関係者)に責任を持つ立場にあり、容易に投げ出すことは出来ません。
会社の業績は良い時もあれば、悪い時もある。
社内が順風満帆で進むこともあれば、いざこざやトラブルでギスギスしているときもあります。
経営者、特に社長は、そんな順境も逆境もすべて天命として受け入れ、順調なときには天に感謝しなさいよ。
また逆境が来たら逃げ出さずに、天が与えた、乗り越えなければならない試練として受け止めなさい。」また、「敬天愛人」の「人」とは、ここでは特に「社員(従業員)」を指すと思っています。
「『社員』あってこその日学です。
『社員』を我が子のごとく平等に愛し、その幸福と成長を願って接しなさい」つまり「社員に向けての社是・創業者訓」というより、自分の跡を行く後継者たちへの、祖父からのメッセージであると。
言うなれば、創業一族の家訓ですね。
もしかしたら、本当はもっと広い意味での「天命」そして「人」なのかもしれませんが、今の私には「会社」と「社員(従業員)」だけで一杯いっぱいですな(笑)
次回は、「経営理念」について書こうと思います。
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